Aliexpressで購入できる部材、素材を使用してオープンエアー型ヘッドフォンを製作してみました。
オープンエアー型自作ヘッドフォン |
製作の背景
自宅で音楽を聴く際に以前は密閉型のイヤホンを使用することが多かったのですが、長時間聴いても耳への負担が少なく閉塞感もないオープンエアー型のヘッドフォンが欲しいと思うようになりました。ネットで検索すると在宅勤務が増えてきたせいもあるのか、自宅で使用するオープンエアー型への関心も高くなってきているようですね。
最近、個人的にDIYのなんでも屋さんになりつつあるAliexpressで検索して、ヘッドフォン保守用の部材と一般的な素材の組み合わせをイメージしながら部材を買い集めること数か月(Aliexpressは届くまでにも時間がかかるので)、ようやく製作することが出来ましたので、ここに紹介したいと思います。
アイテムリスト
Aliexpressで購入したアイテムとリンクを貼っておきます。価格や品物が変更になったり入手不可能になることもあると思いますのでご了承ください。もちろんご購入の際は自己責任でお願いします。特に一般部材の場合、必要個数に対して大量での購入になってしまう場合がありますので、手持ちの部材をやりくり加工して使用するという方法もあると思います。
製作過程
バッフル板の加工
ドライバーユニットの口径40mmに対して、35mmに穴をバッフル板として使用する100mm径のアクリル板にあけます。ユニットを中心部に固定する際に50mm径のWooden Circleを使用しましたが、60mm径のWooden Circleを細切れにしてアクリル板に貼り付けても良いかもしれません。ドライバーユニットは当面、様々な種類のユニットを着脱できるように強力両面テープで仮止めの状態にしてあります。
バッフル版加工1 |
バッフル版加工2 |
外装の加工
外装は100mm径の装飾円板の中心50mmをくりぬいて、ドライバーユニットの高さと干渉しないようにします。装飾円板の内側は金属リングの位置を固定するガイドを60mm径のWooden Circleを細切れにして取り付けました。
また60mm径のWooden Circleを6段積み重ねて円筒状にして一番上に、装飾円盤をくりぬいた50mm径で蓋をする形にします。円筒状の部分の側面にヘッドバンドを固定する穴をあけました。この部分はスムーズな動く必要がありますので、M4のABS樹脂スペーサーを入れ込みました。円筒の下側には2.5mmジャックを取り付けます。
装飾円板 |
Wooden Circle |
外装1 |
外装2 |
外装3 |
外装4 / ユニット配線 |
ユニットの配線
2.5mmジャックとユニット間の配線はバラしたときのことを考えて着脱可能となっていると便利です。丸ピンICソケットをコネクタとして代用しました。
バッフル板と外装の連結
外装の装飾円盤の三角孔を利用してM3のプラネジとナットを取り付けて、金属リングを装着します。M3のナット側にエポキシ系接着剤を塗布してイヤーパッドを取り付けていない状態のバッフル版に位置を合わせて接着します。完全に硬化してしまうとネジが動かない状態になってしまうので、硬化がある程度始まってナットとアクリル板が動かない程度の状態でビスを緩めておいてそのまま完全硬化まで放置します。
完全硬化したのちに一度バッフル版を外して、イヤーパッドを取り付けたのちに配線を接続して、再びバッフル版と外装をビスで連結します。
最後に外装の円筒部分にヘッドバンドを取り付けます。ヘッドバンドはもともと左右どちらか1本の配線で済むように配線が通してあるのですが、今回は左右両方に直接接続するので配線は取り外しました。
ナットとアクリル板の接着風景 |
仕上げ
まだ手を付けていませんが、最後に外装の木材部分に塗装をする予定です。
音質調整
取り付けるユニットの特性に応じて音質調整が必須になります。非常に大雑把な目安としてはユニット背面の穴を塞ぐ、または穴に空気抵抗のある緩衝材を詰め込むことで低域を減らすことができ、逆に穴を開放していくと低域が増えます。またイヤーパッドの素材によっても相当に音質が変わります。オープンエアー型なので低音不足を心配していたのですが、私が選択したユニットの場合そのままの状態では中低音が若干ブーミーな感じだったので、ユニット裏の孔をスポンジ素材で塞いでバランスをとりました。その他の調整に関しては市販のヘッドフォンの音質カスタマイズで検索すると様々な手法が出てきますので、参考にすると良いと思います。もちろん自作ならではの方法として特性やインピーダンスの異なる複数のユニットを試してみるのも良いと思います。
最後に
費用的には$60 ~ $70程度なので決してお得という訳ではありませんが、今後自由にユニット等をカスタマイズできるプラットフォームとして活用していくつもりです。
その他の風景 |
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